名古屋大学 社会貢献人材育成本部 ビジネス人材育成センター / B-JIN.JP

No.9: 小畑秀明 - 起業・技術移転

小畑 秀明 (Hideaki Obata)

国立大学法人三重大学 創造開発研究センター
文部科学省 産学官連携コーディネータ

大阪府立工業高等専門学校を卒業後、三重大学工学部に編入学。士取得後、大手紡績メーカーに就職し、5年間製造機械の研究開発等を行う。床工学技士の資格取得のため専門学校に通うと同時に、三重大学の社会人ドクターコースで研究も行う。
臨床工学技士、博士号を取得後、NEDOフェローとして三重TLOにて産学連携に携わる。一年後、文部科学省の産学官連携コーディネータとなり、三重大学創造開発センターにて引き続き産学連携活動を行い、現在に至る。

2007年03月時点




 「私はずっと、異分野をつなげる仕事をしてきました。医と工を結び、産と学を結び付けるための活動と言えます。」
そう語る小畑氏は、現在、三重大学で産学官連携コーディネータとして、特に医工連携分野で活躍している。医工連携とは医療(医学)と産業(工学)の分野の連携・融合により、高度医療機器等の開発や、情報通信システムの構築等による新製品・事業を創出する分野である。小畑氏は初めから医工連携のコーディネータがしたいと思い、学んできたわけではない。しかし、両方の分野に興味を持ち、関連を持ち続けてきたことが、今の活躍に繋がっている。

 「小さい頃から生物や機械に興味がありました。だから、当時注目を浴びはじめた"バイオエンジニアリング"という言葉を高専時代に聞いたときは『これだ!!』って思い、大学の工学部に編入しました。その後企業に就職し、そこでも人工臓器に関する研究開発等の仕事を行いましたが、思ったような研究が出来ず、悶々とした生活を送っていました。その時に、医学と工学の知識が必要な人工透析や人工心肺装置を扱う臨床工学技士になろうと思ったのです。」
その後会社を辞めて、博士課程に進んだ。その時に"産学連携"という新しい分野の話を聞き、元々異分野を融合することに興味を持っていた小畑氏は、NEDOフェローという産学官連携の養成技術者になることを決意した。

 コーディネータになってからは精力的に活動を開始し、技術相談や企業訪問を行っている。地域の中小企業にとっては、大学からの積極的な情報発信が必要とされていることを知ると、発信するためのインフラ整備に着手した。

 「コーディネータという職業は、研究であれ営業であれ、医学であれ工学であれ、どんな経験も生かすことができるのです。それに"産"でも"学"でもない中間地点から眺めると、内側からでは見えない面白いことを発見することがあります。今後も、"バイオエンジニアリング"というキーワードを中心に、様々なことに挑戦していきたいですね。」と語る。

 それぞれ立場の違う研究者と企業の要求を満たすためには、偏った経験・知識では難しい。しかし、誰でも最初は経験もなく、知識もない。小畑氏も、最初はそうだったはずだ。しかし、興味のある分野を追いかけてきた熱意が、様々な経験を積ませてきたのだろう。コーディネータは、本当にいろいろな経験を生かせる。そして、本当にいろいろな経験が必要とされる職業なのだ。小畑氏は、今後も異分野の融合を目指し、自分の興味のある分野へ更に深く広く突き進むであろう。

(インタビュアー:名古屋大学NEDOフェロー 伊藤 靖浩)



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